
一生に一度は訪れてみたい世界遺産「万里の長城」
「万里の長城」と聞けば、多くの人が中国を象徴する建造物として思い浮かべるのではないだろうか。中国北部を東西に延びるこの巨大な城壁は、古代から外敵の侵入を防ぐために築かれた防衛施設であり、その総延長は現存する遺構を含めると2万kmを超えるともいわれている。
その中でも北京市内から最もアクセスしやすく、国内外多くの観光客が訪れるのが「八達嶺長城(バーダーリン長城)」である。明代に築かれた区間で保存状態が非常によく、1987年には万里の長城の一部としてユネスコ世界文化遺産に登録された。
今回は実際に北京市内から八達嶺長城を訪れた体験をもとに、チケット予約からアクセス方法、現地で感じたことまで詳しく紹介したい。
入場チケットの予約方法
八達嶺長城は中国国内でも屈指の人気観光地であり、特に春・秋・大型連休は非常に混雑する。そのため、事前予約を済ませておくことをおすすめする。
予約方法はいくつかある。
最も安心なのはtrip.comなどの旅行予約サイトを利用する方法で、日本語にも対応しているサービスでは、入場券のみや往復送迎付きプランなど複数のプランが販売されている。
※当日はパスポートを入場ゲートの係員に見せるだけで入場可
中国の旅行予約サービスや公式予約システムを利用する方法もあるが、中国の電話番号や決済方法が必要になる場合もあり、海外からの旅行者にはややハードルが高い。
現地で当日券を購入できる日もあるものの、混雑日は売り切れることもあるため、「予約しておけば安心」というのが率直な感想だ。
北京市内からのアクセス方法
八達嶺長城は北京市中心部から約70km離れており、日帰りで十分訪れることができる。アクセス方法はいくつかあるが、それぞれメリット・デメリットがあるため、旅行スタイルに合わせて選ぶのがおすすめだ。
高速鉄道(最もおすすめ)
初めて北京を訪れる旅行者に最もおすすめなのが、高速鉄道(中国高速鉄路)を利用する方法である。
北京市内から高速鉄道駅である北京北駅や清河駅までは地下鉄を利用し行くことができる。
北京北駅または清河駅から八達嶺長城駅まで列車が運行しており、乗車時間は約30〜40分。道路の渋滞に左右されないため、時間通りに移動しやすいのが最大の魅力だ。
八達嶺長城駅に到着後は、案内表示に従って徒歩または無料シャトルバスを利用すれば観光エリアへ向かうことができる。駅周辺には観光客向けの案内も多く、中国語が分からなくても比較的迷わず移動できる印象だった。
列車の本数には限りがあるため、旅行シーズンはtrip.comなどで事前の予約をおすすめする。
※当日は改札係員にパスポートを見せるだけで入場可

高速バス(費用を抑えたい人向け)
交通費を抑えたい人には高速バスという選択肢もある。
北京市内から八達嶺長城まで直通バスが運行しており、乗り換え不要で目的地まで行けるのが魅力だ。料金も高速鉄道より安いことが多く、バックパッカーや個人旅行者にも人気がある。
一方で、北京市内は時間帯によって交通渋滞が発生しやすく、週末や祝日は予定より30分〜1時間以上遅れることもある。そのため、帰りの飛行機や列車など時間に余裕がない日は注意が必要だ。
タクシー・配車アプリ(快適さ重視)
家族旅行や複数人で訪れる場合は、タクシーや配車アプリを利用する方法も便利である。
ホテルから八達嶺長城入口まで直接向かえるため、荷物が多い場合や公共交通機関の乗り換えを避けたい人には最適だ。人数が増えるほど1人あたりの交通費も抑えられる。
ただし、北京市内からは高速道路を利用するため料金は比較的高く、帰りは観光客が一斉に配車を依頼することから、車がなかなか捕まらないケースもある。
現地ツアーを利用する方法
海外旅行に慣れていない人や、中国語に不安がある人には割高にはなるが、現地ツアーを利用するのもおすすめだ。
北京市内のホテル送迎付きプランや、日本語ガイド付きツアーなども販売されており、移動やチケットの手配を気にせず観光できる。慕田峪長城など他の長城区間と組み合わせたツアーも多く、自分の旅程に合わせて選べるのも魅力である。
気候について
北京は日本と比べると年間を通して乾燥しているのに加え、万里の長城は標高1,000mほどのため高山性の気候に近い。
春は気温が上がり始めるが、風が強い日も多い。
夏は30℃を超える日が続き、長城には日陰が少ないため熱中症対策は必須となる。帽子や日焼け止め、水分は十分に準備したい。
秋は空気が澄み、紅葉も楽しめることから一年で最も人気のシーズンといわれる。
冬は氷点下まで冷え込む日もあり、防寒対策が欠かせない。雪景色の長城は幻想的だが、足元が滑りやすくなるため注意が必要である。
観光するときの注意点
世界的観光地のため、シーズンを中心にかなり混雑する。混雑を避けて観光したい方は朝一訪問することをオススメする。
実際に歩いてみると、写真で見る以上に勾配が急な場所が多い。階段は高さが一定ではなく、一段一段が高い箇所もあるため、歩きやすいスニーカーは必須だと感じた。
また、長城の上には売店が限られているため、水や軽食は事前に購入しておくと安心である。トイレも比較的少なかったので入場ゲート通過前に行っておくことをオススメする。
日差しを遮る場所も少なく、夏場はかなり体力を消耗する。無理をせず、こまめに休憩しながら観光することをおすすめしたい。
実際に歩いてみた八達嶺長城
まず八達嶺長城駅に到着するとまず登る方法(徒歩もしくはロープウェイ)を選択する。体力に自信があれば徒歩で登ってみることをオススメする。

長城の入口に到着すると、まずそのスケールの大きさに圧倒された。遠くの山々の稜線に沿って続く城壁は、写真で見ていた以上に壮大で、「本当にここを歩けるのか」と自然と期待が高まる。

入口周辺には国内外から訪れた多くの観光客がおり、世界的な観光地であることを実感した。一方で、少し歩き始めると周囲の景色に目を奪われ、人の多さもそれほど気にならなくなった。


階段を登るにつれて視界が開け、振り返るたびに違った景色が広がる。城壁は山の起伏に合わせてどこまでも続き、「万里の長城」という名前の意味を体感できる瞬間だった。

下山はトロッコ列車のようなものがあったので乗ってみました。

まとめ
八達嶺長城は、北京から日帰りで訪れることができる世界遺産でありながら、その壮大さは想像をはるかに超えていた。
アクセス方法も充実しており、事前にチケットを予約し、歩きやすい服装で訪れれば、初めての中国旅行でも十分楽しめる観光地である。
歴史的価値はもちろんだが、実際に自分の足で城壁を歩いたときの達成感や、山々を見渡す景色は現地でしか味わえない。北京を訪れるなら、ぜひ一度足を運んでほしい場所だと感じた。
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